2018年9月号
ゴマは古くから世界中の人々に食され、和食にも欠かせない食材です。ゴマはメインの食材や料理を引き立ててくれる重要な存在です。今回はゴマについてのお話です。

ゴマ(胡麻)は、ゴマ科ゴマ属の一年草です。草丈は約1mになり、葉のわきに薄紫色の花をつけ、実の中に多数の種子ができます。干ばつに強く、生育後期の乾燥にはたいへん強いです。逆に多雨は生育が悪くなります。アフリカのサバンナには野生種のゴマ科植物が多く自生していますが、考古学の発掘調査から、紀元前3500年頃のインドが栽培ゴマの発祥地といわれています。主に種子が食材や食用油などの油製品の材料とされ、古代から今日まで世界中で利用されている植物です。

ゴマは日本にも古くから入ってきていて、縄文時代の遺跡からゴマの種子が出土しています。奈良時代には畑で栽培し、ゴマを圧搾しゴマ油を作り食用油として調理したり、燈油として用いられています。平安時代の延喜式には、ゴマの菓子や薬用利用について記されています。

ゴマには、良質の脂質やタンパク質、ビタミン、ミネラル、食物繊維、さらにはポリフェノールなどの有効成分が多く含まれています。そして、その脂質のほとんどを血液中の中性脂肪やコレステロールを調整する不飽和脂肪酸が占めています。さらに近年では、高い抗酸化作用を持つといわれているゴマリグナンに含まれるセサミンという成分が注目を集めています。

栽培されているゴマとしての種類は、1つしかありません。しかし、その1種類の中に3000ほどの品種があると言われています。その種皮の色から白ゴマ、黒ゴマ、金ゴマ(または黄ゴマ、茶ゴマ)の3つに大別されています。ゴマの色による栄養成分の違いによる差は少なく、料理の種類や味や香りでお好きなゴマを選んでください。ただし、白ゴマは多少脂肪が多いこと、黒ゴマは黒い皮の中にポリフェノールの一種であるアントシアニンを含んでいるという、若干の違いがあります。

ゴマは、日本では和食や中華で数多くの料理や菓子に用いられます。ゴマを練ったり、煎ってそのままか擂って、料理の材料に混ぜたり、出来上がった料理に付けたり、まぶしたりします。ゴマを擂ったものを固めて胡麻豆腐にして食したり、ゴマを擂ったり精製して作られたゴマ油を調理に使ったりもします。料理からゴマのいい香りがすると食欲がわいてきますね。ゴマを摂取して健康な体を作りましょう。