最新の探検隊

今回から新たに「車いす探検隊」なるコーナーをスタートしました。
毎回「ほっとらいん松江」の精鋭車いす部隊「車いす探検隊」が実際に街へ繰り出し、車いすでも手軽に利用できるバリアフリースポットや介護福祉環境を豊かにするサービスなどを紹介していきます。

第1回 JR松江駅


バリアフリー化で人にやさしい駅に

記念すべき第1回目は「JR松江駅」を探検しました。今年2月にバリアフリー化整備された箇所を中心に紹介します。県都松江の玄関口であり、車いす利用者にとっても行動の拠点である「JR松江駅」がバリアフリー化整備でどのように便利になったのか、人にやさしい駅になれたのかをレポートします。

※ ほとんどの写真はクリックすると拡大表示されます。


新たにバリアフリー化整備された箇所を体験

改札口
一般の改札口は車いすが通れないので、車いすで改札口を通る時はすぐ隣のゲートを駅員さんに開けてもらいます。
改札に入ったらその横にホームと行き来できるエレベーターが上下線それぞれに1基ずつあります。



車いすで改札ゲートを通過



ホームと行き来するエレベーター



1.エレベーター到着


2.乗り込みます


3.前が開きホームへ
エレベーター
ではエレベーターでホームまで上がりましょう。 目的の階に着いたら前のドアが開く通り抜け型なので、エレベーターから降りる際に車いすを方向転換や後退させなくてすみます。またエレベーター内の前後が長いので電動リクライニング車椅子でも楽に乗れました。

列車ホーム
かつて松江駅の1階から2階ホームまで上がるには長い階段を上るか、ホームの一番端へ上がる荷物用エレベーターを使うしかなく、さらにエレベーターを降りてからホームの中程まで移動する必要がありました。
屋根の柱を避けるため線路側ギリギリの点字ブロック側を通らないといけない場所があるのがやや難点ではあるが、バリアフリー化により障害者や高齢者もより気軽に列車を利用できるようになりました。


エスカレーター
(昇り専用のみ)


列車ホーム
(ホーム中程にエレベーターがあり便利)

特急スーパーおき
昨年の山陰本線高速化にあわせ登場した新型車両です。バリアフリー対応で車いす対応スペースやトイレなどの設備があります。出入口のドア幅が70cm強あるので電動車いすでもスロープを使って難なく乗車できます。
列車乗降用スロープ
列車入口の床面はホームより高くて離れているので、車いすで列車乗降する際に使います。駅員さんがセットしてくれます。


ドア幅 70cm強
スーパーおきのホームからの出入口の高さは20cm弱で、ホームから約20cm離れています。スロープを使えば問題ないです。スーパーまつかぜ等、山陰本線を走る主な特急や快速がバリアフリー対応車両に変わっています。しかしよく車いすで列車を利用する人の話によれば、特急やくも・スーパーやくもはバリアフリー対応ではなく出入口ドア幅は以前のままで通路も狭くて乗りづらいそうです。今後の改良を期待します。

普通列車
ホームからの出入口の高さは20cm弱で、ホームから約10cm離れています。普通列車によってはこの車両のようにバリアフリーをうたっていなくても、ドアが両開きの車両があります。このような車両なら幅広の車いすでも難なく乗車できます。

歩行者の方が乗り込む様子


両開きのドア



駅長さんにインタビュー

JR松江駅のバリアフリー化整備について、佐藤駅長さんにインタビューさせていただきました。



探検隊員: 2004年2月の松江駅のバリアフリー化で新たにどのような整備をされましたか?
松江駅長: エレベーター2基(改札口と上下線各ホームを結ぶ)、エスカレーター3基(改札口と各ホームを結ぶ昇り専用)、駅舎の北側出入口に自動ドア1基、そして、みどりの窓口に車いすのままご利用になれる高さの低いカウンター1台を設置いたしました。

探検隊員: バリアフリー化整備はどのような経緯を経て行われたのでしょうか?
松江駅長: 以前から障害者団体、市、県のほうから旅客用エレベーターを設置してほしい等のバリアフリー化のご要望をいただいておりまして、JR西日本では国の補助を受け昨年夏から工事に取りかかり、今年2月にバリアフリー化整備が完成いたしました。

探検隊員: 1日あたりのエレベーター・エスカレーターの使用者数は?
松江駅長: エレベーターは車いすの方、お年寄り、赤ちゃん(ベビーカー)など1日平均10名の方にご利用いただいております。エスカレーターはお年寄りに限らず大変多くの方にご利用いただいております。 しかし、エレベーターの設置をご存知なくてご自分で一生懸命階段を降りて来られるお年寄りがまだまだいらっしゃいます。駅の館内放送では夏まで、列車内では現在もバリアフリー設備についてアナウンスしておりますが、まだまだPR不足かと思います。これからも周知に努めます。



車いす対応の低いみどりの窓口
カウンターで話す駅長さんと隊員
探検隊員: 松江駅を起点に車椅子で列車旅行する際のポイント・アドバイスは?
松江駅長: まず当駅に前もってご連絡下さい。松江駅をご出発の日時と列車の便名をご連絡いただけましたら、当日駅員が列車への乗降用スロープをご用意し乗り込みまでご案内・サポートいたします。そして、こちらから乗換駅・到着駅にお客様の列車の便名と座席番号を連絡し、お客様がご到着時にすぐご案内・サポートができるよう手配いたします。 前もってご連絡がなくても対応可能ですが、前もってご連絡いただいたほうがよりスムーズに対応できると思います。



通常より30cm低い車いす対応
みどりの窓口カウンター
探検隊員: 駅長さんおすすめの列車旅行のお得情報は?
松江駅長: 現在CMさせていただいております「みどり、きみどり姉妹」でおなじみの「やくもグリーンきっぷ」をはじめとする「トクトクきっぷ」がやはりおすすめです。対象の「トクトクきっぷ」購入者に応募ハガキをお渡しし抽選で液晶テレビ等が当たる「乗って得する!トクトクキャンペーン」を本年12月15日までやっております。
探検隊員: 身障者割引は乗車券のみ適用され特急券には適用されませんから、「トクトクきっぷ」を利用したほうがお得なようですね?
松江駅長: そうですね。身障者の方も岡山、広島、大阪、東京方面へ行かれる際は「トクトクきっぷ」のご利用がお得でおすすめです。ぜひご利用下さい。

探検隊員: 駅長さん、本日はお忙しいところをありがとうございました。
 


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